40代になって筋トレをスタートした男性の多くが、「思ったより疲れが抜けない」「怪我しやすくなった」「毎回の出力が安定しない」といった課題に直面します。私自身も筋トレ歴は1年ほどですが、フリーウェイト歴はまだ3〜4か月。正直、スタジオプログラムをメインにしていた頃と比べると、身体からのフィードバックの質がまったく違い、毎回が発見の連続です。
特に今回は、40代に顕著な悩みの一つである 「疲労が抜けきらずに出力が落ちる問題」 にフォーカスして、実体験ベースで深掘りしたいと思います。
■ 40代は“回復力”が20代と違う
まず前提として、同じ量のトレーニングをしても 40代は筋繊維の修復スピードが若い頃とは違う という現実があります。
- 睡眠の質が落ちやすい
- 肩・腰・肘など関節の回復が遅い
- 仕事・家庭・ストレスの影響が強く出る
- ホルモンバランスの変化で疲れが残りやすい
そのため「まだ筋肉痛が少し残っているけど、トレーニングはできそう」という状態で無理してしまいがちなのが40代の典型パターンです。しかし、この“無理してでも予定通りやりたい”という気持ちが、結果的に出力低下にも繋がります。
私が経験した「あ、これ休ませないとダメなやつだ」と痛感した出来事を2つ紹介します。
■ ケース①:胸→背中→胸の3日連続で出力がガクッと落ちた話
胸トレーニングが大好きな私は、週2回は胸を鍛えたいという強い思いがあります。とはいえ飲み会や出張など社会人は予定が崩れやすく、トレーニング間隔が理想どおりに確保できないこともよくあります。
先日も、胸トレ→背中トレ→胸トレと 上半身ばかり3日連続で実施 してしまいました。
◆ 3日目の胸トレで異変
3日目の胸の日。ベンチプレスのウォームアップの段階で、
- 「あれ?いつもより重い」
- 「胸周りが張っているというより痛い」
- 「今日なんか調子悪いな…」
と明らかに違和感がありました。セットが進むにつれて重量は持ててもフォームが安定しない、肩に力が入る、集中力も続かない。明らかに“いつもの出力”ではありません。
◆ 2日休んだ後の胸トレでRM換算を更新!
そこで、3日目の胸トレの後 上半身は一切触らずに2日休み、その後胸トレに戻してみました。すると驚くほど調子が良く、むしろ初日の出力を上回り RM換算で最大値を更新 できたのです。
ここで痛感したのは、
胸・脚のような大筋群は、40代では特に回復に時間が必要だということ。
間隔を詰めるほど出力が落ち、怪我リスクも上がる。
「やればやるほど強くなる」ではなく
「休ませるほど強くなる」
これが40代筋トレの鉄則です。

■ ケース②:飲酒翌日の脚トレで悲惨なほど出力低下した話
もう一つ、絶対に避けたほうが良いと学んだのが 飲酒翌日の脚トレ です。
私は深酒した翌朝に脚トレをして大失敗しました。
◆ 前週より出力が落ちまくる
普段は80kgで5回できるスクワットが、
翌日は 4回で潰れる というレベル。
さらにブルガリアンスクワットでは足がガクガク震え、立てなくなるほどフォームが崩れたため、途中で中断せざるを得ませんでした。
◆ なぜ飲酒後は出力が落ちるのか?
飲酒の影響には以下があります:
- 水分不足(脱水)
- グリコーゲン不足
- 肝臓が疲弊して代謝が落ちる
- 睡眠の質が下がり回復が遅れる
- 神経系の働きが鈍くなる
要するに、回復も集中力も筋収縮もすべてマイナス になるため、脚のような大筋群のトレーニングは最も影響を受けます。
◆ 飲酒翌日は「背中+肩」がおすすめ
私が導き出した結論は、
飲酒翌日は胸・脚は絶対NG。
背中+肩程度にしておくのがベスト。
胸と脚は“最も結果を出したい部位”なので、コンディション最悪の日に当てるのはもったいない。
背中ももちろん大切ですが、胸と脚ほど神経系の消耗は大きくありません。自分のトレーニング優先順位を考えても、飲酒後は背中か肩に回すのが現実的ではないかと思います。
■ 40代の筋トレは「何をやるか」以上に「何を避けるか」が大事
20代は疲労があっても無理やりやれば意外と伸びるものですが、40代は違います。
“やりすぎない・無理しない・疲れを軽視しない” この3つが非常に重要です。
特に感じた学びは以下の2つ。
◆ ① トレーニング間隔を守ることは成果を最大化する最短ルート
- 強い筋肉を作りたいなら「休息」もトレーニングの一部
- 大筋群(胸・脚・背中)は特に間隔が重要
- 出力が落ちる状態で積み重ねても効果は薄い
「疲労しているからこそ休む勇気を持つ」
これが40代以降の正しい筋トレ戦略です。
◆ ② 飲酒翌日はメニュー選びで“敗北を避ける”
- 脚・胸などの最優先部位は避ける
- 背中・肩・腕など負担少なめの部位に回す
- 飲み会のスケジュールを見越して週のメニューを組む
うまく調整することで、コンディションの波を減らし、安定して記録を伸ばしやすくなります。
■ まとめ:40代は“計画性”と“休息”で伸びる
今回の体験を通じて、40代の筋トレは
根性よりも戦略
が大切だと痛感しました。
- トレーニング間隔を詰めすぎない
- 飲酒翌日は大筋群を避ける
- 疲労は無視しない
- 出力低下は身体からの警告
- 休むほど次のトレーニングが伸びる
筋トレは「量より質」「疲労管理こそ成果のカギ」と理解してから、以前より出力が安定し、記録も伸びやすくなりました。
40代の皆さんも、身体の声を無視せず、自分に合ったトレーニング間隔やメニューを模索してみてください。継続するほど“自分のベストな方法”が見えてきます。
そして、無理なく、怪我なく、長く続けられる筋トレライフを一緒に楽しみましょう。

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